[観戦記]2020 AUTOBACS SUPER GT Round.6 FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE

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予選

予選はGT300、GT500共にQ1に赤旗中断があるという波乱の展開に。
GT300はNo.22 アールキューズ AMG GT3がヘアピンでスピンしたことが原因。GT500はNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがダンロップコーナーでコースアウトしクラッシュ。
共に予選結果は抹消となり、最後尾スタートが確定。
そんな中、GT300はNo.96 K-tunes RC F GT3がQ1とQ2でトップ通過、PP獲得となった。注目すべきはやはりウェイトハンディを100kg積んだNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTが2番手につけたことだろう。重さを跳ねのけて一発の速さを出せるのは凄い。
GT500はNo.8 ARTA NSX-GTが今季3回目のPP獲得。前戦では3位表彰台も獲得し、シーズン序盤の不調も決勝で勝てるペースを持ち始めた。いよいよARTAが勝つときがくるのか。
2番手は前回の鈴鹿でPPを獲得したNo.64 Modulo NSX-GT。今度こそ表彰台でレースを終えたいところだろう。
3番手はNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra。他のGR Supraがかなり重いウェイトハンディを積む中、宮田莉朋選手が見事な快走で3番手につけた。SUPER FORMULA LIGHTSではかなりの勝率を持つ宮田選手に個人的には注目している。
予選を終えた時点では、No.23が最後尾スタートとなったことからGT300のNo.61の応援に集中しようかな、という思いになったが、これが決勝でまさかの展開になろうとは…。

GT300

Po No Machine Driver
1 96 K-tunes RC F GT3 新田 守男
阪口 晴南
2 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人
山内 英輝
3 6 ADVICS muta MC86 阪口 良平
小高 一斗

GT500

Po No Machine Driver
1 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀
福住 仁嶺
2 64 Modulo NSX-GT 伊沢 拓也
大津 弘樹
3 19 WedsSport ADVAN GR Supra 国本 雄資
宮田 莉朋

決勝

このレースはセーフティーカーが両クラスの命運を分けた。
GT300はNo.61がスタートから快調に飛ばし2位スタートからトップに立つと、順調にペースを保って2位を引き離していた。No.61はウェイトハンディキャップを100kg積みながらもトップを快走し、ピットストップ次第ではそのまま優勝する流れかと思われた。
しかし、ルーティンのピットストップ前にセーフティーカーが入ってしまい、マージンが消滅。更には先にピットに入っていたチームよりも後方からのリスタートになるのはほぼ確実となり、トップ争いから脱落。結果として12番手でレースを終えることとなった。
GT500は前日予選でセクター1を全体ベストで通過した後のダンロップコーナーでコースアウトしクラッシュし、最後尾スタートとなったNo.23はポイント圏内に向けてロニー・クインタレッリ選手が走るもなかなか思うようにパスできず、13番手を走行していた。そして最小ラップ数で前方のクルマがピットインする中、クリアになったコースでこれからアタックしようかと思った矢先に無線でピットの指示が出たとのこと。この判断がNo.23に流れを引き寄せた。
ピットイン直後にセーフティーカー導入がアナウンスされ、コース上のクルマはスピードダウン。さらにGT300もパスできなくなったため、トップだったNo.12も思うように前に進めない。
そんな中でピットストップを終えたNo.23がNo.12の前でコースに復帰するというミラクルが起きた。
これにより、同一周回で戻ったNo.23がトップでセーフティーカー明けから走り出すことになる。
SC後、果敢に攻めてくるNo.12を交わし、残り10周くらいからは安定した走行を見せそのままチェッカー!
前日のタイム抹消を跳ねのけてテールトゥウィンという偉業を成し遂げた。
この結果により、ドライバーズランキングがかなりの僅差になり、次戦はハーフウェイトのもてぎ、ノーハンディキャップの富士と続く。
来月の終わりに笑うのはどのチームなのか楽しみだ。

GT300

Po No Machine Driver
1 21 Hitotsuyama Audi R8 LMS 川端 伸太朗
近藤 翼
2 6 ADVICS muta MC86 阪口 良平
小高 一斗
3 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝
片岡 龍也

GT500

Po No Machine Driver
1 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生
ロニー・クインタレッリ
2 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹
平峰 一貴
3 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀
福住 仁嶺